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バート・ホゼリッツ文庫

利用方法

一般の図書と同じく、データベースに所蔵情報がありますので、CUC-OPAC(蔵書検索)で検索してください。
検索の結果、請求記号が「HMB/番号」と表示された図書がバート・ホゼリッツ文庫です。
配架場所は2階第5閲覧室です。
ご覧になりたい資料がありましたら、資料請求票にご記入の上、コントロールデスクにてお申し込みください。スタッフが出納いたします。
貸出は自動貸出機でお願いいたします。
バート・ボゼリッツ文庫のうち、貴重図書として扱っている図書(約400冊)の利用については貴重図書の利用方法をご覧ください。

資料の紹介

「バート・ホゼリッツ文庫」は2部にわかれている。

第1部は、ホゼリッツ教授の旧蔵書で、英仏文献が大部分を占めるが、A.スミス以前の経済思想史の分野では、イギリス重商主義の古典(J.チャイルド、Ch.ダヴェナント、W.テンプル、M.デッカーなど)に特色があるが、特筆すべきことは、ホッブズの『リヴァイアサン』の1651年版を2冊所蔵していることであり、その一冊は真正版で、もう1冊はいわゆる「偽」版である。

またスミスの直接の先駆者と同時代人としては、J.ハリス、J.タッカー、J.ケアリー、M.ポスルスウェイト、A.ファーガソン、J.ミラー、G.スチュワート、J.スチュワートらの名前が見える。
イギリスの古典学派とその周辺著作家は、このコレクションでは、比較的弱く、わずかにD.リカード、T.R.マルサス、J.R.マカロック、S.ベイリー、Ch.バベージ、J.M.ローダーデール、M.ソーントンらの名前が見えるにすぎない。

むしろフランス重農学派、重商主義の著作家に見るべきものが多い。R.カンティロン、C.J.エルベール、V.R.ミラボー 、メルシェ・ド・ラ・リヴィエール、R.L.de V.ダルジャンソン、J.ネッカー、J.ローなど。
また、フランス啓蒙思想家では、P.H.T.ドルバッグ、S.N.H.ランゲ、G.B.d.マブリ、A.モレル、C.A.エルヴェシウスの著作があり、フランス社会主義では、Ch.フーリエ、C.H.de R.サンシモン、P.V.コンシデラン、とくにP.J.プルードンの10冊以上の初版本が注目される。
ドイツ官房学派では、J.F.v.プファイファー、F.C.モーザー、F.J.H.ゾーデンがあり、スペイン重商主義では、B.deウスタリス、B.de ウリョア、カンポマネスの著作がある。

第2部は、ホゼリッツ教授とモルゲンシュテルン教授の合成コレクションであるが、合成のいきさつがわからず、両者の旧蔵書の区分も正確にはできない。
このコレクションを刊行時代別にみると、18、19世紀文献は約270件、残りのすべては、今世紀に刊行された文献で、そのうち約60%は、第2次世界大戦以降の刊行である。
また言語別に見ると、約70%が英語文献、ドイツ語文献は約600件、フランス語・スペイン語文献が約500件弱である。
次に主題別にその内容を紹介しよう。

経済思想史の分野では、このコレクションの特色は、この分野の古典を比較的よく持っていることであるが、このことは第2部にもあらわれていて、重商主義、重農学派、正統学派の古典の復刻版がよく集められている。
また注目すべきことは、第2部にはドイツ歴史学派と1870年初期に刊行された近代経済学生成期の文献が含まれていることである。これらの文献は、今ではむしろ貴重書というべきであろう。
このなかでモルゲンシュテルン教授が速記でマージンに書き込みしたメンガー『国民経済学原理』(初版本、1871年)が注目される。経済理論の分野は、理論経済学、経済成長論、国民所得理論の代表的文献がかなりよくそろっているが、さらに近代化問題、南北問題、第3世界諸国の現状分析に関する文献が1,000件以上集められていて、この「文庫」の中核のひとつを構成している。このうち英語で書かれた日本研究書が80件以上あることは、教授の日本に対する強い関心をうかがわせる。またインド、中国関係にも貴重な資料が見られる。

次に歴史、経済史の分野は、ドイツ歴史学派の学風を継ぐホゼリッツ教授のコレクションと思えるが、ヨーロッパ各国の古代史、中世史、近世史、アメリカ史、ロシア史に関するスタンダードな文献が体系的に集まっている。
とくに商業史、独占、国際商業史、金融、財政、労働、人口、福祉、生計費、都市問題、経済地理の特殊分野の文献600件は、貴重である。

社会学の分野もホゼリッツ教授のコレクションと思われるが、教授の経済成長理論の特色は、その社会学的諸側面の分析にあることが、この分野の収集によく現われているといってもよいであろう。
社会主義分野の文献の大きな特色は正統派マルクス主義文献(マルクス、エンゲルス、レーニン)がほとんどなく、ドイツ修正派社会主義、アナーキズムの文献が多いことである。しかし、この点については、今回の「ホゼリッツ文庫」がホゼリッツ旧蔵書のすべてであるという根拠はないのであるから、これ以上のコメントは控えるべきであろう。

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